2021年9月に新DI2【R9200・R8100】が発表されました。
型落ちとなってしまったR8050オーナーとして、新DI2の気になる点と「シマノ ディーラーマニュアル」を見て「おおっ」と思った点を書きます。
後半は、ちょっとマニアックな内容となってしまったかもしれません・・・
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新DI2で気になった点 4つ
セミワイヤレス
ワイヤレスは良いですよねー。浪漫がある。SRAMもだけど。
シフターだけワイヤレスで、大容量のバッテリーは残してその他を有線接続というのは非常に合理的だと思います。
最近のエアロバイクでのフル内装は、特にハンドル・ステム周りの取り回しが難しいみたいです。
調整のたびにバラバラにして再度配線やり直しは、ホビーライダー向けではありません。
バッテリー・FD・RDだけならBBさえ外せば配線は簡単です。
しかも余程のことが無い限りは再配線は無いでしょう。
最小構成ならジャンクションA・B・ワイヤレスユニットが不要になったこともスッキリして良いと思います。
リムブレーキも残った
リムブレーキ仕様も残りましたねー。
リムブレーキ車に乗るものとしては「リム打ち切り宣告」の猶予が延びてほっとしました。
まあ、R9200・R8100を買う訳でも買えるわけでもないんですけどねー・・・
「チーム・イネオスのわがままでリムブレーキを作った説」もありますが、それだけなら製品化はしないかなと思います。
イネオスもディスクに移行するみたいですし。
細々とでも良いのでリムブレーキを残してほしいです。
ただ、リムブレーキのSTIはワイヤレスではないんですよねー。
電池を収めるスペースが無いのでしょう。
STIを大きくしてまで電池を入れるくらいなら油圧のSTIでいいじゃないかと。
新型の油圧STIはワイヤーも引けるようです。どんな構造なんでしょう。
あえて有線接続オンリーのリムブレーキSTI を出すということは、小ぶりなSTIも需要があるということなのでしょうか。
※「油圧のSTI」でリムブレーキ用のワイヤーを引くことはできませんでした。 誤記載 失礼いたしました。
旧タイプのDI2とは互換性なし
従来のコンポとの互換性は無し。
先日「油圧ブレーキは互換あり」と修正アナウンスがあったので、今後少しは互換性が出てくるのかもしれませんが、メインのコンポーネントは互換性無しのままでしょう。
新技術を詰め込む際に、下位互換は足かせになりますからねー。
しかし、これで所持している【R8050】の完全なる型落ちが確定してしまいました。
ちょっと真剣に「壊れたらどうするのか問題」を考えないといけなくなりました。
型落ちとはいえ高価なコンポを予備で持っておくのはナンセンスですし。
個人的な妄想ですが、次にアップデートされるであろう「新105」にDI2が設定されて従来品との互換を保ってくれないかなー と思っています。
今まで、デュラ>アルテ>105 だった関係が、今回の発表で デュラ>アルテ > > > >105 くらいになっちゃった感があるんですよねー。
今回の新型発表会を見ても、アルテがデュラと一緒により遠い存在になっちゃった印象を受けました。
その層はデュラを買うんじゃないかと思いますけどね・・・
しかし、シマノも数は捌きたいはず。
もっと広い層向けとして、105のDI2を互換で安価に出してくれないかなー
ぜひお願いします!!
変速が45% 58%速い
従来よりもフロントの変速が45%速く、リアが58%速くなったそうです。
確かにネットに出ている動画を見るとすごく速い。
私は特にフロントが速くなったと感じました。
「ウィーン・ウィーン」と動いていたのが「バッ・バッ」となった感じ。
この数値は新旧デュラエース比なので、旧アルテグラ比だともっと差が大きいのかもしれません。
私の【R8050】での変速動画を貼っておきます。
乗っていて変速スピードに1mmの不満もありませんが、PCやスマホのスペックのように必要不要にかかわらず、速いやつを体験してしまうと戻れなくなってしまうんでしょうねー。
ワイズロードの店頭とかにデモ機を置いてほしくないです・・・
1.5倍速いのか―・・・
R8050の変速スピード フロント
動画は約8MB
R8050の変速スピード リア
リアは多段変速アリの最高速設定です。
動画は約5MB
新DI2のディーラーマニュアルより 気になる点 4つ
新しいDI2関連のディーラーマニュアルも、もう出そろっています。
シマノさんのHPへのリンク
https://si.shimano.com/#/ja/search/Series?name=DURA-ACE%20DI2&generation=R9250&type=ROAD
ディーラーマニュアルですが、一般消費者も登録なしで普通に見ることができます。
こういうところがシマノはすごい!!
一つ一つのパーツの取り付け方や調整方法が細かく書かれていて、手元に製品が無くても多くの情報を知ることができます。
楽しいので一通り目を通してみましたが、私が「おおっ!」と思った点を紹介します。
油圧STIでもスプリンタースイッチが使える
新DI2では油圧のSTIにも 「スプリンタースイッチ」 が取り付け可能になりました。
正式な名称は違うのですが わかりやすく「スプリンタースイッチ」・「クライマースイッチ」と表記します。
「スプリンタースイッチ」 は下ハンに、「クライマースイッチ」は上ハンに取り付けられる追加の変速スイッチのことです。
旧油圧ブレーキのSTIには「スプリンタースイッチ」を取り付けることができませんでした。
スペースの問題からかポートが付いていなかった。
「クライマースイッチ」なら接続できたので、無理やり下ハンに付けたりもされていたようです。
「クライマースイッチ」 の方がサイズがちょっと大きいんですよねー。
旧リムブレーキSTIには両方とも取り付け可能でした。
新DI2では油圧STI・リムSTIともに「スプリンタースイッチ」か「クライマースイッチ」のどちらか一方のみを接続可能となります。
両方はダメ・・・
形状と取付イメージは次のような感じです。
PCと有線で接続はSM-PCE02必要
新DI2では充電ケーブルも変更になりました。
アップルウォッチみたいな磁石でくっつくやつです。
磁石ではくっつきませんでした。コネクターを差し込むタイプです。失礼しました。
従来の物よりも接続部分が大きく、わかりやすくなった感じですが充電機能のみでPCとの接続には使えません。 (旧DI2では内装バッテリー仕様だと充電器でPCとの接続もできた)
ということは、ファームウェアのアップデートやセッティングはスマホかタブレットを使用することとなります。
PCは使えない・・・
私は過去にワイヤレスユニットのエラーで「DI2文鎮化」のトラウマがあるので、PCが接続できないのはちょっと怖いです。
ファームウェアも進化しているから大丈夫なんでしょうけど・・・
スマホ側のブルートゥースがエラー起こすこともあるからね・・・
どうしてもPCと接続したい人は従来からある「SM-PCE02」という機器を接続すれば可能です。
「サイクリスト」はブルートゥース接続、「プロフェッショナル」は SM-PCE02 で接続しろと書いてある。
これは自転車屋さんが使う「DI2のエラー診断器」みたいな位置付けで、以前から存在しています。
接続は、バイク側の空いているポートにエレクトリックワイヤーに変換コネクターをかまして差し込めと書いてあります。
新DI2ではエレクトリックワイヤーも新しいコネクター形状です。
「SM-PCE02」は従来からあるので、旧タイプのエレクトリックワイヤー形状となります。
空いているポートが無ければ、ジャンクションBで分岐させて差し込めと。
結構無理やりな接続方法です。
そして、買うとなると結構なお値段です。 アマゾンで 18,208円 →https://amzn.to/3zRhVxJ
新DI2にもジャンクションB有り
ちょっと細かいネタです。
新DI2にも「ジャンクションB」が存在しました。
新しいDI2の構成では不要だと思っていましたが、TT仕様とかで使うのでしょうか。
「ジャンクションB」とは、複数のエレクトリックワイヤーを中継する「タコ足コンセント」みたいな役割の部品です。
旧タイプよりもかなりスッキリとしたデザインになりました。
まあ ただの中継器ですからねー。
新エレクトリックワイヤーにはワイヤーホルダー付き
さらに細かいネタです・・・
新DI2のエレクトリックワイヤーはコネクター部分が細くなりました。
そして、新たに「ワイヤーホルダー」という部品が付きました。
フレームの中でエレクトリックワイヤーが動くのを防止する部品です。
ワイヤーやコネクターが振動でカチャカチャ鳴ることがあるんですよねー。
私のエレクトリックワイヤーは音鳴り防止のナイロンバンドでとげとげになっています。
新DI2【R9200・R8100】の気になる点 まとめ
2021年9月に発表された新DI2【R9200・R8100】の気になる点をまとめました。
互換性は無しとなってしまいましたが、進化した感が非常に大きい。
ですが、「すごくなったなー」とは思いますが簡単に買い替えできる金額ではないので、是非「新105」でDI2を出して「互換を保ってほしいなー」と願っています。
ぜひお願いします!!
他のDI2関連の記事はこちらです
https://diy-roadbike.com/category/di2/
最後までご覧いただき、ありがとうございました。