DI2が欲しい!! でも高い!!
DI2 (デジタル インテグレーテッド インテリジェンス) とはシマノの電動コンポです。
プロもレースで使用しており、メリット盛りだくさんの電動コンポですが、通常のコンポと比べて金額が高いです。
「金額が高いところが玉にキズ」どころではないです。
アルテグラがデュラエースになるくらいの金額差です・・・
ただでさえ費用がかかるのに、DI2のセッティングやカスタマイズにパソコンは必要なのでしょうか?
「必要です!!」
すべてショップで面倒を見てもらっていて「自分は乗るだけ」ならパソコンは無くても乗ることはできます。
でも、カスタマイズやセッティングをいじりたいなら、あったほうが良いでしょう。
自分で組み立てるなら必須です。
「スマホでもいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そこもチョット落とし穴ありです。
「パソコン接続」「スマホ接続」「何もなし」の場合での、メリットとデメリットを紹介します。
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可能な設定一覧
設定 | 内容 | パソコン接続 | スマホ接続 | 何もなし |
無線通信モード設定 | ANT/BT 選択 | 〇 | 〇 | ✖ |
スイッチ設定 | 機能割り当て | 〇 | 〇 | ✖ |
フロントディレイラーアジャスト設定 | 調整 | 〇 | 〇 | 〇 |
リアディレイラーアジャスト設定 | 調整 | 〇 | 〇 | 〇 |
歯数選択 | 前後ギア設定 | 〇 | 〇 | ✖ |
シフトモード選択 | 2種類設定 | 〇 | 〇 | ✖ |
シンクロナイズドシフト間隔 | 3種から選択 | 〇 | ✖ | ✖ |
シフトモード設定 | 変速ポイント設定 | 〇 | 〇 | ✖ |
多段変速 間隔時間 | 5種から選択 | 〇 | 〇 | ✖ |
段数リミット | 3種から選択 | 〇 | 〇 | ✖ |
ファームウェアアップデート | 〇 | 〇 | ✖ | |
プリセット | 設定保存・書出し | 〇 | ✖ | ✖ |
Bluetooth LE設定 | 名称・PASS | 〇 | 〇 | ✖ |
「パソコン接続」で設定可能な項目をベースにした表です。
「スマホ接続」でも ほぼほぼ必要な設定は可能です。
「何もなし」だとFD/RDのアジャスト設定しかできません。
「パソコン接続」の場合
「充電器 PC接続機器 SM-BCR2」にてジャンクションAとパソコンを接続します。
パソコン側はUSB-Aオス、ジャンクションA側はオリジナルのコネクターです。
ケーブルの長さは約2.3m。
ノートPCが理想的ですが、バイクを近くまで持ってこられるならデスクトップPCでも大丈夫でしょう。
高性能である必要はないので、最近のならどんなPCでも良いです。
私は会社のノートPCで ゴニョゴニョ・・・・
PCには【E-TUBE PROJECT】というソフトをインストールします。
「パソコン接続」メリット
・有線による安定した接続
接続しているユニットを確認しながら進んでいく感じなので、接続完了までに少し時間がかかりますが安定感があります。
接続でエラーが出たことは一度もありません。
・すべての設定、調整が利用可能
PCと接続して場合には、用意されているすべての設定、調整項目を利用することができます。
すべて使うかは別としてね・・・
・セッティングが数値で表されて、再現性がある
例えば、RDのアジャスト値が「+3」だったとして、「+4」にしてみたけど前の方が良かったから「+3」に戻そう、みたいなことが可能になります。
1目盛動かすとどのくらい変化があるのかが「目視化」されます。
「パソコン接続」デメリット
・パソコンを新規で購入するのであれば、更なる追加費用となってしまう。
ただでさえ高額なのに 更なる追い金 です!!
・有線で接続するので、作業場所が限られる。
接続ケーブルの2.3mってそんなに長くはありません。
ノートPCだとしても、バイクから離れての作業にはなりません。
デスクトップPCなら、真横での作業となるでしょう。
「スマホ接続」の場合
スマホと接続するには「ワイヤレスユニット」の購入が必要です。
シマノの互換表によると、ロードでは2種類あります。
スマホには、アプリ【E-TUBE PROJECT】をインストールします
「スマホ接続」メリット
・スマホアプリは設定時の操作性が良い
設定のアップダウンは画面のボタンをタップするだけと、わかりやすく操作しやすいです。
PCの場合、キーボードを押してアップダウンさせるのですが、クランクを回しながらとかだと厳しいときがあります。
・無線接続なので作業場所の自由度が高い
スマホ片手に、バイクの周りを動きながら作業することができます。
・セッティングが数値で表されて、再現性がある
パソコン接続と同様です。
・出先でもカスタマイズ可能
やる やらない は別として可能!!
「スマホ接続」デメリット
・ワイヤレスユニットを購入する必要あり
「ワイヤレスユニット」を取り付けないとスマホと接続ができません。
こちらも 更なる追い金 が必要です。
「ワイヤレスユニット」はサイコンとの通信にも必要となるので、DI2化には必須かなと思います。
・無線接続が意外とデリケート
最初のバイクとの接続時が特にシビアなんですけど、「ワイヤレスユニット」とスマホを近付けないと接続できません。
スマホが古いからか・・・マニュアルを無視してフレーム内に格納してしまったからか・・・かもしれませんが、ワイヤレスイヤホンなどとは程遠い接続範囲です。
一度接続してしまうと、すぐに切断したりはしないんですけどね。
スマホとの接続は Bluetooth なので、そんなものなのでしょうか?
サイコンとは ANT⁺ 接続なのですが、こちらは安定して接続されている感じです。
・文鎮化のトラウマ
「DI2 文鎮化」でググるといろいろ出てきます。
私も過去にこの洗礼を受けました。
やっと組立終わり、ワイヤレスでアップデートしてみよう と思って実行したところ、全てのユニットが動かなくなりました。全てですよ!!
今はファームウェアもアップデートされてこのようなことは無いのかもしれませんが、完全にトラウマとなっています。
WIFI機器やPCもそうですが、なんか無線って理由がわからず突然裏切られることが多い気がするんですよねー (個人的感想です)
「何もなし」の場合
現実的に、この選択肢は無いのではないでしょうか?
DI2入れたらサイコンと通信させますよねー・・・
スマホ持っていない人も少ないですよねー・・・
「何もなし」メリット
・費用はかからない
費用はかからない
「何もなし」デメリット
・できることも何もなし
何もなし ではないんですけど・・・
ディレイラーの調整、シンクロモード切替、バッテリー残量確認 くらいでしょうか。
これではDI2の持っている魅力の20%くらいしか味わえないのではないでしょうか。(個人的感想です)
まとめ
DI2の設定作業、特にアップデート関連では、パソコンとの有線接続が安定しているのでオススメです。
ディレイラー調整などには、スマホアプリからの設定が操作性に優れています。
ただし、「PC無しでスマホのみ」という環境だとワイヤレスユニットがらみのエラーが出てしまったときに詰んでしまいます。
「スマホで設定するけど、万が一に備えてパソコン接続の環境もあるよ」というのが理想的です。
私はトラウマのせいで常にパソコンを接続して作業していましたが、調べていくうちにスマホアプリの優秀さに気づきました。
次からはスマホで設定してみます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。